2006年(平成18年)6月議会   日本共産党代表質問

2006年6月12日

金 井 忠 一

1問

日本共産党を代表しまして、市長の政治姿勢について質問いたします。

最初に、県知事選挙に対する母袋市長の行動と上田市政について伺います。

 なお、私の質問は、今日における県知事や県政の問題について、その評価を問うものではありません。

 5月14日夜、県内19市の市長のうち11市長が松本市で会合を開き、8月の知事選に向けて情報交換をしたと報道されました。

 県市長会の腰原大町市長は、終了後に記者会見し、今回の会合について、参加した市長は県政を憂える有志で、県政の刷新が必要と思っている方々。

候補者の一本化を念頭に、県民が擁立対象とされた人となりや考えを知る場が必要である。

これまでに複数回、有志の会合を持ったとしております。

そこで市長に伺いますが、県市長会副会長の立場を持つ母袋市長の行動についてですが、どのような対応をしたのか伺います。

 

次に、市長が県議会議員を辞職したことにより行われた、2002年の県議会補欠選挙での行動について、本議会において、同僚だった高遠議員の質問がありました。

その内容は、市長の県議会補欠選挙に対する直接的な行動や、12万市長としての節度を持った対応についてでありました。

そこで伺いますが、今回の有志の会合については、以前の県議会議員補欠選挙における、本議会での市長答弁の上に立って、その具体的行動として16万新上田市の市長として、公用で参加しているのか伺います。

 

 

次に上田市議会議員選挙と公職選挙法違反について伺います。

 選挙管理委員会の委員長さんにはお忙しいところおいでいただきまして、大変有り難うございます。

 今度の選挙は、合併して新上田市になった最初の選挙であり、市民にとっても重要な選挙でありました。そこで伺いますが、今回の投票率についてはどのように捉えているか伺います。

 

 次に、視覚障害者の投票について伺います。

 選挙の中で視覚障害者の方から、誰が立候補しているかまったくわからない。

 点字用の広報も無い。どのように判断していいかという声をお聞きしました。

 新上田市で視覚障害を理由とする、身体障害者手帳を持っている20歳以上の方は410人います。しかし、82,433人の投票者の中で、点字投票数はわずかに10人でありました。  

一般投票の率からすれば260人の投票数になります。視覚障害を持った人に対しては有効な対応がされているとは思われません。

 視覚障害を持った皆さんにも、公平にきちんと投票ができる積極的な対応が求められます。そこで今後の対応策について伺いたいと思います。

 

選挙違反について伺います。

 今度の上田市議会議員選挙に絡む選挙違反事件はまことに残念であります。その上、新議員の辞職まで及んでおります。多数の違反者と逮捕者が出ており有罪の判決も出されたところであります。

 新上田市の船出にあたって大きな汚点を残した事件であります。捕まった人は運が悪かったというような風潮は論外であります。この問題を風化してはなりません。

そこで伺いますが、どこに問題があったと捉えているのか、また、今後の再発防止対策についてどう考えているのか伺いたいと思います。

 

次に医療福祉対策について伺ってまいります。

 最初に、医療制度改革について伺います。

 今国会においては参議院で、国民の命と健康を脅かす「医療改革法案」が審議されております。18日の国会会期末をにらんで緊迫した事態になっております。

 その内容は、高齢者を中心に患者負担を大幅に拡大する内容であります。

 概略を申し上げますと、70歳から74歳の窓口負担を1割から2割に。

現役並みの所得者は2割から3割に。 療養病床に入院する70歳以上の居住費、食費の保険外しで月3万円から4万円を超える負担増に。

 75歳以上の高齢者に「後期高齢者医療制度」を新設し、保険料は年金から天引きに。

 お年寄りが長期入院する療養病床を、現在の38万床から15万床に削減。

 保険が利く診療と利かない診療を組み合わせる「混合診療」を拡大するなどまさに改革というより、高齢者にとっては改悪の内容であります。

 そこで市長に伺いますが、国が行おうとしている今回の「医療制度改革」についてどのように考えているか所見を伺いたいと思います。

 

 次に国民健康保険について伺います。

 平成18年度の国民健康保険税は平均改定率10.6%の値上げということであります。昨年も値上げしたばかりであります。

 収納率を見ますと、平成18年3月末で74,63%であり、収納未済額は約10億8千万円になっております。しかし所得階層別でみると、一年間の所得が10万円未満の人が35,3%を占めております。税額別では5年間の合計で40万円未満の人が54,4%と半分を占めております。

まさに、所得状況からしても、国民健康保険税が高くて払いたくても払えない状況であります。

 ここでまた値上げをすれば、一層滞納が増えることが予想されます。

 そこで伺いますが、今回の国民保険税の値上げと今後の状況についてどのようになるのか伺います。

 

次に、申請減免制度について伺います。

 国民健康保険制度では市民の申請により、保険料の減免ができる制度があります。しかし、上田市では今まで申請者がおりません。市民に知らせていないのではないですか。今後の対策について伺います。

 

 次に、介護保険について伺います。

 平成18年度の見直しで、4月から大幅な介護保険料の値上げがされました。その上、65歳以上の高齢者の皆さんは年金から有無も言わさず天引きがされるわけであります。

 そこで伺いますが、新上田市になっての介護保険料の減免と、利用料の軽減対策について、お年寄りの皆さんにもわかるように説明をしていただきたいと思います。

 

 次に、障害者自立支援法について伺います。

 障害者自立支援法が4月1日から実施されました。

 「造改改革」の名のもと、障害者福祉にも自己責任と競争原理を徹底して、国の財政負担の削減を押し進めようとしているものであり、多くの問題点を抱える制度となっております。

とりわけ重要なことは、利用料は能力に応じて負担するという「応能負担」原則を、利用したサービス量に応じて負担するという「応益負担」へと転嫁したことです。障害が重いほど負担額が増え、トイレや食事、入浴など生きるために最低限必要なサービスにもお金を払わなくてはならなくなりました。

負担に耐えられない障害者はサービスを受けられなくなる自体がおきてきます。 福岡市では利用料が払えないと、これまで利用してきたサービスを断り、障害のある子供と無理心中を図る事件もおきております。

 これでは障害者自立法でなく自立破壊法であります。

 そこで伺いますが、上田市のサービスの利用状況と問題点について伺います。

 

 次に、利用料の軽減について伺います。

 利用料は定率1割負担になります。施設やグループホ−ムの利用者は、食費と居住費も全額負担になります。通所施設の場合、現在は95%が無料ですが、平均月1,000円から19,000円に19倍も値上げです。

障害のある子供の福祉サービスも、10月から措置制度から契約方式になり同様な重い負担となります。今、大事なことは、まず上田市の障害者の実態をきちんと調査することが必要であります。

 そこで伺いますが、全国の自治体では8都府県、244市町村で独自の減免をしております。

 上田市の介護保険利用料は2%軽減しております。介護保険との整合性も踏まえて、どのような軽減対策をとるのか伺います。

 

 

 次に、社会福祉協議会について伺います。

 上田市の社会福祉協議会には上田市も多額の補助金を出しております。そんな観点から社会福祉協議会についての上田市の捉え方について伺います。

 最初に、社会福祉協議会による介護保険事業の縮小、撤退について伺います。

 「介護保険事業に多数の業者が参入したことから、社会福祉協議会の10月の合併を機に、介護保険事業の縮小を決断したとしております。」

 ホームヘルプサービス事業、入浴サービス事業は多くのお年寄りや家族の皆さんから頼りにされてきました。上田市は、昭和31年「家庭養護婦派遣事業」

が始まり、ヘルパー発祥の地として積極的に事業が行われてきました。

今ここで、当面赤字でもないのに、「住民と共に歩んだ50年の歴史」を閉じてしまってよいのでありましょうか。あまりにも拙速すぎる気がいたします。

 福祉は人といわれます。今まで困ったときは社協のヘルパーさんがいつも来てくれる安心感が上田市にはありました。そして「待っていたよ。有り難う。」この一言がヘルパーさんを支えてきました。

 今、各自治会ではちょうど各家庭に、社協会費の納入のお願いがされております

市民からは、会費を納めるのになぜ介護保険事業を止めるのかという、率直な声があります。今まで来てくれたヘルパーさんなど、職員はどうなるのかという心配の声も出されております。

 そこで伺いますが、今回の社会福祉協議会の介護保険事業の撤退について、上田市はどのように受け止めているのか伺います。

 

 次に、社会福祉協議会の将来構想について、上田市はどのように捉えているのか伺います。

 

 次に、今回の社会福祉協議会の介護保険事業の縮小が、上田市の社会福祉の後退につながらないかという懸念があります。

 上田市の社会福祉に対する責任について、どのように考えているか伺います。

 

 

 次に、長野病院について伺います。

 新聞報道もされておりますように、長野病院は常勤麻酔科医がいない状況が長く続いております。救急車も受け入れてもらえないで、ほかの病院に行かなくてはならない状況であります。50床のベッドも閉鎖し使用されていないと聞きます。

 住民にとっては不安だらけであります。医者が来ないということは、現在の長野病院には基本理念もなく魅力がない病院であるということであります。

 長野病院には未来はありません。そこで伺いますが、現在の長野病院は住民の信頼に耐えうる病院であると、上田市として認識しているのか伺います。

 

 次に、市長の施政方針は「保健医療計画を推進すべき立場の県にはイニシアチブをとることを強く求めながら、国、県、市、民間それぞれが果たすべき役割を明確にしつつ、連携をしながら最善の策を検討してまいりたいと考えております。」と表明しております。

まったく現状認識が甘いと思います。すでにその域を超えているのが現在の長野病院であります。現在働いておられる医師や看護士さん含めて職員の皆さんが努力していることは理解ができます。

 しかし、国がとか県がとか、連携をなどといっていられる状況ではありません。きれいな言葉を並べて傍観しているのではなく、具体的な思い切った対策が求められております。

 そこで伺いますが、上田市が運営する等の安心できる市民病院についてどのように考えるか伺います。

 次に、農政について伺ってまいります。

 現在国会では「農政改革」関連法案が審議されております。

 「品目横断的経営安定対策」という農政改革法であります。言葉が難しく農業している皆さんを惑わすような対策であります。

 具体的には、麦や大豆など品目ごとの価格安定対策をやめ、助成金を一部の大規模農家や法人、個人では4ヘクタール、北海道では10ヘクタール、集落営農は20ヘクタールだけに支給する仕組みに変えることが中心であります。

 農水省の試算でも、米、麦、大豆などを生産販売する農家の7割、農地の面積の5割が助成の対象外になってしまいます。

 全農家を対象にしてきた農政を、ごく一部の大規模経営だけに限定し、多くの農家は相手にしないということです。

 上田市では認定農業者は166人、農業法人は2、経営規模が4ヘクタール以上の農業者は41人です。209人しか対象になりません。

 これではますます過疎を加速させ農村地域社会を崩壊させかねない懸念が広がっております。地域の実情を踏まえた多様な形態の家族経営を、直接支払いと価格保障で支える経営安定対策こそが世界の流れであり、今、日本農業に求められている政策であります。

 そこで市長に伺いますが、国が行おうとしている「農政改革」についての評価をお伺いいたします。

 

 次に、今回の「農政改革」により、上田市農業の希望や展望は生まれてくるのか伺います。

 

次に、耕作放棄地の解消について伺います。

国の施策をすすめると、一層の耕作放棄地が生まれてまいります。

上田市における耕作放棄地の実態と今後の対策について伺います。

 

 次に、団塊の世代対策について伺います。

 今日の農政においては、農業の担い手や後継者を増やすことが大切であります。 団塊の世代の皆さんは、小さいときに農業を手伝ってきた世代であり、農業経験のある世代であります。その後企業や会社の中で数十年にわたり、今日の経済社会を支えてきた皆さんであります。その皆さんが、来年から、退職が始まってきます。農業後継者は若い人だけでなく、この団塊の世代の皆さんこそが、上田市の農業発展のキーパーソンであります。

 そこで伺いますが、団塊の世代の皆さんが農業を再びやってゆく上での、具体的な農業支援対策について伺いまして、1問といたします。

2問

 有志の会合についての答弁ですが、よくわかりません。

 5月14日は日曜日でありますので、わざわざ開いた会合であります。

 お誘いを受けたから市長の立場で参加したということですが、以前の県議会議員の補欠選挙のときの答弁では、市長は、「市長としての立場でどこまで選挙にかかわったらよいのか、冷静に振り返り判断してみたいと思いますし、改めて、12万市民の代表である市長としての重責を認識しながら、多くの市民の皆さんからの声も真摯に受け止めた中で、市政の発展にがんばってまいりたいとこのように思うところでございます。」と答弁しております。

県議会議員選挙と県知事選挙とでは性格も異なります。しかし。市民の代表である公人である市長としての行動は、一貫性が求められております。

そこで再度伺いますが、市長は公用と私用の区別はどのようにつけているのか伺います。

 

次に公費の支出について伺います。

第1に、有志の会合には、どのような方法で参加したのか。

第2に、公費の支出はあるのか。

第3に、支出がある場合は幾らか伺いたいと思います。

 

次に、今後の行動についてですが、これからも今まで同様に行動していくのか伺いたいと思います。

 

 

次に、耐震診断と公立学校の耐震化の促進について伺います。

 平成18年3月20日「公立学校施設の耐震化の促進について」の通知が出されました。耐震診断の早期実施。おそくとも平成18年度中に完了することとされております。

 そこで伺いますが、国の通知に対する上田市の捉え方について伺います。

 

 次に、小中学校の耐震診断の状況と今後の耐震化の推進計画について伺いまして質問を終わります。