管理人の愛したゲーム5 ===キャラバンシューティング(ファミコン)===
今回は、今は無きキャラバンシューティングのお話です。
さて、キャラバンをご存知でしょうか? 古参のゲームファンの方なら話ぐらいは聞いたことがあるでしょう。
ハドソンがその昔行っていた企画で、毎年一回夏に全国を回り、特定のルールの下であるゲームを使ったゲーム大会を開き、
日本一を決めると言う大会です。
残念ながら、一度も参加した事は無いですが、公式ルールが公開されていたため猿のように自分の力量を試したものです。 家で。
記念すべき第一回キャラバンの使用ソフトはスターフォースです。
元来テクモ(当時の社名はテーカン)の作品である、このシューティングをハドソンがファミコンに移植したものです。
移植度は良好で、完全再現ではないものの、普通に遊ぶ分には気にならないほどの完成度でした。
ファミコン初期の名移植には、よくゼビウスが揚げられますが、このスターフォースも負けてはいないと
個人的には思います。キャラバンシューティングに選ばれたこともうなずけます。
とはいっても、キャラバンシューティングだから購入したわけではありませんでした。
当時の愛読書コロコロコミックで、大特集を組まれていたからです。
この雑誌の人気連載漫画「 ファミコンロッキー 」でも取り上げられていたことですし。
余談ですが「 ファミコンロッキー 」ご存知ですか? 「 連射すればどんなゲームでも高得点クリア 」というとても不思議な漫画です。
主人公は空手の達人、轟勇気くん。得意の空手技を混ぜた、珍妙な数々の必殺技を使います。
その、ゲーム拳(笑)の中でも 50連打 (何でも1秒間に50回ボタンを叩くとか)が特に代表的な必殺技でしょうか。
いつだったか、スーパーマリオ2が題材になったことがあって、やっぱり 連射で高得点クリア してました。
アナウンサー(そう、何故か実況してる人がいるんですよ、この漫画)曰く、
「おおっと勇気君、50連打で次々ブロックを破壊 していく〜!」
スーパーマリオはそういうゲームではありません。面白いから良いですけどね。
あと、これはひとコマだけで描写が無いので想像しか出来ないのですが、ワルキューレの冒険(RPG)も
早解き勝負とかでクリアしてました。 多分、50連打で。 連射が唯一絶対の真理の世界だったのです。
最近の愛蔵版発売に伴うインタビューで作者曰く、「 当時は良くゲームのことは知りませんでした 」とか。凄いや。納得。
それもそのはず、この漫画家さん、実は 青年漫画 が本業らしく、そちらでは名が売れていたそうです。(ペンネーム別だけど)
大人になってから( ホントですよ(笑 )その手のコーナーに 酷似した絵柄 の漫画を見つけ、不思議がっていたのですが、
何の事は無い、本人だったのです。
どうりで、作中にゲームと関係ない意味の無い パンチラ がやたら多かったわけです。
しかし、代表的な子供雑誌であるコロコロコミックも思い切った作家の起用をしていたのですねえ。
余談が続きますが、コロコロコミックと双璧をなす少年誌コミックボンボンでもゲーム漫画の連載がありました。
「 ファミコン風雲児 」という作品で、所謂必殺技型の漫画では無いです。
彼等(主人公は複数です)は、自分達のチームを「 コンボイ 」と称し、ファミコンロムを改造して自分達のオーダーメイドソフトを作ります。
そして、それをプレイすることにより腕を磨いていました。 今考えるととんでもない設定です。よく許可が下りたものです。当時は大らかだったんですねえ。
今なら、多分訴えるメーカーが出てきますね。
コナミとか、コナミとか。あとコナミかな。
うろ覚えですけど、第一話からして「 コンボイ特製、エキサイトバイク(だったと思う)で勝負だ! 」ですからね。
なにが、特製ですか。誇らしげに言わないでください。犯罪です。
そして、もちろんスターフォースもこの漫画の中で取り上げられました。幸い改造はされませんでした。
ストーリーとしてはは確かまず、ふあみこんぼう(漢字忘れました)という坊さん風の敵にスターフォースの開発ロムが盗まれてしまいます。
このままでは、スターフォースの秘密が発売前に暴かれてしまい、子供達の夢が壊れてしまうのだそうです。
細かいことは忘れましたが、ゲームに勝てばロムを返してくれることになり(この辺少年漫画)で、劇中の名人「橋さん(高橋名人のパクリ?)」は主人公に協力を要請してくるのです。
犯罪を解決するのに、犯罪者の協力を仰がない方が良いと思います。 っていうか、あんた名人だろ? 自分で何とかしろよ。
事前情報が手に入らなかったのか(当時コロコロとハドソンのパイプは太く、ライバル誌にきっと情報規制があったであろうことは想像に難くありません)、
ゲーム内容の描写はメチャクチャです。敵の出る順番、ボーナスの出てくる順番、敵のデザインなどが製品版とは似ても似つきません。
合体前に秒間8連射で破壊すると5万点ボーナスの(意外に簡単、当時は誰でも出来ました)、敵であるラリオスも何か勘違いした描写をされてます。
劇中の名人「橋さん」がラリオス破壊の見本を見せてくれたときですが、
(破壊し終わった後)「ハァハァ...この技は私でも 一か八か だ」
だそうです。随分と実力の無い名人もいたものです。
まあ、見本ロムも借りれなかったっぽいし、仕方ないか。
さて、話を戻します。
何はともあれ、スターフォースを購入しました。ファミコンを買って3本目に手に入れたソフトなので良く覚えています。
無論、キャラバンルール(予選2分、決勝5分のスコアアタック)でも遊びましたが、普通にやっても充分に楽しめるものでした。
何ていうか、稼ぎ系の縦シューティングの基本がきちんと押さえられた作りとでも言うのでしょうか。
敵の行動パターン・ボーナス・複合攻撃等。オーソドックスですが、王道の力強さがありました。
このタイトルに心酔した私は、後に本家テクモから発売される「スーパースターフォース」を 騙されて 買ってしまうのですが...、
それはまた別の話。
さて、翌年もキャラバンが開かれます。
今回はハドソンのオリジナルシューティングゲーム、「スターソルジャー」が使用されました。
オリジナルとはいいながら、題名の継承辺りがあざとさ大炸裂ですが、テクモは何も言いませんでした。
当時は大らか(以下略)。
あと、テクモはコナミじゃなかったから かもしれませんね。
今作は、ある程度スターフォースを意識はしているものの、新たなボーナスシステムや、
通常の形式の面切り替えへの変更(スターフォースは倒した敵の量によって面切り替え)、画面の半分を占める巨大ボスキャラ
ビックスターブレインの登場など、別種の魅力を持つゲームへと作り上げられていました。
また、このゲーム、隠しキャラクタが多く、それを見つけることも楽しみの一つでした。
当然、前述の漫画などで取り上げられ、人気は最高潮。夏の話題を独り占め 状態でした。
結局、ファミコンキャラバンシューティングの頂点はここでした。私にとって。
翌年はそれはそれは、恐ろしいことになったのです。
翌年もハドソンのオリジナルシューティングゲーム、ヘクター87が作成され、キャラバンに使用されました。
これが、もう何というか。正直信じたくない代物でした。世間での評判は真っ二つに別れるようですが、私的には悪夢でした。
まず、敵キャラクタデザインが格好悪いです。悪い電波を受信して書いたような感じ。
例えるなら「 アステカ文明風辺りを目指してデザインした、単なるヘタクソな絵 」でしょうか。
なので、画面を見たときもヤバイかな? と思ったのですが、実際に触ってみたら 中身はもっとヤバイ 事が解りました。
自機の性能が悪くなることによりゲーム難易度を上昇させており、その結果爽快感が薄まり、どうもチマチマしたゲームになっているのです。
更に 自機がパワーアップしなくなった ことにより、メリハリが余計なくなりました。(全2作はパワーアップ有り)
お詫びのように、 ダメージがライフ制 になっているのは、もう何が何だか。
ステージ毎に縦横スクロールが変わります。元来この形式で成功したソフトは少ないのですが、このソフトは もちろん多数派 の方でした。
ちなみに、ラストステージは横スクロールで、ノウミソの形をしたやつが、がラスボスでした。
グラディウスのパクリ? 当時は大ら(以下略)
当時は、コナミも普通の会社だったようですね。当時は。あくまで当時は。
それはさておき、これホントに人気あったんでしょうか?信じられません。だって、当時のファミコン漫画中でもかなり微妙な扱いでしたよ?描写が。
何となく、「 まあ、スターフォース・スターソルジャーの子孫だからね〜 」ということで 皆擁護していたのではないか と思うのですが、考えすぎでしょうか?
関係は無いのでしょうが、件の「ファミコンロッキー」はこのゲームと共に連載終了になりましたとさ。
さて、締めです。
とにかく、このソフトと共に私のキャラバン使用ゲーム買いは終わってしまいました。
ハードがPCエンジンに移ったことも大きな要因でしたが、何よりシューティングゲームではなく野球ゲームが
次のキャラバンソフトに選ばれたことが大きかったかもしれません。(更に翌年またシューティングに戻りました)
でも、ヘクターで一旦シューティング路線が切れたところをみると、やはり開発者も思うところがあったのでは、と思います。
ホントに、ヘクター面白いですかね?
まあ、もういいですけどね。
あれ?余談の方が長いや 了