サンダーフォースシリーズにまつわるいろいろ。
サンダーフォースシリーズ、ご存知でしょうか?
テクノソフトから発売された名作横スクロールSTGです。
私はグラディウスで、横STGに目覚めましたが、一番好きな横STG(あるいはSTG)はこれです。
キャラデザイン・音楽・STGとしてのバランス、全てが好きです。
敵の行動はパターン化しており、弾幕も現在のSTGに比べればおとなしいものです。
昨今の弾幕命STGに慣れた方々からは、初心者向けの覚えSTGにしか見えないのは解ります。
ですが、まさにその「パターンを覚えれば、誰にでも気持ちよくプレイできる」という点がこのゲームの優れている点だと思います。
さて、このゲーム一作目であるパソコン版は未プレイです。
このシリーズとの最初の出会いは2作目メガドライブ版でした。
2作目は純粋な横スクロールSTGでなく、トップビューステージもあり、それぞれを交互にクリアしていく形式でした。
武器は、数種類存在し一度手に入れた武器は状況に応じて使い分けることが出来るようになります。
しかしながら、恒久的に持てるわけではなく、ミスをした際に使っていた武器は失われるといった形です。
これにより、ずっと使っていたいような強い武器もあえて自分がミスしやすい地点では使用を控える等、戦略が生まれます。
また、「クロウ」というオプションのようなものがあり、入手することで自機の周りを旋回しながら攻撃の補助をしてくれます。
友人の家でいきなりこのゲームのプレイビデオ(最終面とエンディング収録。自作)を見せてもらったのが画面を見た最初です。
見終わった後は、もうこのゲームを買う気になっていました。
今考えると、どうしてそこまで気に入ったのか不思議ですが、それこそ縁というものなのかもしれません。
当時私はメガドライブを所持していませんでしたが、夏休み中にしておいたバイトの給料を全てつぎ込んで、ハード毎手に入れました。
難度が高く最初は、手も足も出ませんでしたが最後にはクリアできました。
前述したとおり、敵の出現パターンを覚えれば対応が可能な覚えゲームだったからです。
最もそれを差し引いても中々の高難度で、2回ほどしかクリアしていません。
全くの余談ですが、この友人が行っていた「ゲームの最終決戦・エンディングをビデオ録画する」という行為ですが、彼の影響で
一時期私もはまってました。
120分テープに3倍録画で、7本ほどあり、ちょっと見返したら何故かクリアした覚えの無いゲームも混じってました。
テープがある以上、クリアしたのでしょうが。結構自分の記憶も当てにならないものだ、と変なところに感心しました。
話を戻します。
3作目ですが、正直これが一番印象の深い作品です。
「サンダーフォース」と聞くとこれを最初に思い出します。
実際、プレイ回数はダントツです。最後の方は完全にパターンを覚えきっていてクリアは当然のこと、どの程度高得点を取るか、
という段階まで遊びこみました。これは、私には珍しいことです。対外のゲームはクリア後見向きもしなくなってしまうので。
内容としては2作目からトップビューステージを廃し、横スクロールオンリーに変更してそれを磨き上げたものです。
もともと、トップビューステージは不評であったので(私も実は邪魔に感じていました)正しい進化でしょう。
敵の配置・ステージの地形・アイテムの配置など、練りこまれており素晴らしい出来です。
多分、私がプレイした全STGの中で一番か二番目には長い時間遊んでいたSTGです。
発売が夏場だったのですが、雷(本物の)のとどろく中ひたすら遊んでいたことをよく覚えています。
最終面プレイ時に停電して、がっかりしたり。で、電力が回復した後、当然のように1面から再プレイを始めていたあたり、
まるでサンダーフォースジャンキーでした。
ハードがメガドライブまたはサターン(後年移植版が発売されています)なためプレイされていない方も数多いかと思いますが、
機会がありましたら、プレイされることをお勧めします。
これだけ気にいっているにもかかわらず、この間久しぶりに引っ張り出してプレイしてみたところ、多くの敵の配置を忘れまくってました。
まぁその程度の記憶力です、私。駄目じゃん。
4作目は、3の正当進化で評価も高い良作です。
これを最高傑作に挙げる方も少なくありません。事実、素晴らしい出来でした。
音楽・キャラデザイン・内容。どれも3に勝るとも劣りません。
ですが、私にはピンときませんでした。恐らくは完成度では4の方が優れているのでしょうが、3への思い入れが強すぎたせいかもしれません。
背景が繊細になり、そのため発色が淡くなってしまった点も、3のギトギト(褒め言葉です)の背景に愛着がある私にはどうも馴染めませんでした。
実際4を数回クリアした後は、結局3に戻っていました。
とはいえ、これは単なる私の思い入れの差でしかなく、間違いなく良作STGの一つです。
発売形態は3と同様ですのでやはりプレイされた方は少ないかと思いますが、機会があるならば、やはりプレイされることをお勧めします。
現在のところ、最終作である5作目は少々間をおいて登場しました。プラットフォームはサターンへと移っています。
基本的に横スクロール2DSTGのままですが、より現在向けにアレンジした形です。
今回から、敵キャラがポリゴンで表現されるようになりました。
が、それがあまりでしゃばって見えないところが、このシリーズらしいところでしょうか。
この作品から「オーバーウェポン」という通常武器の強化版(クロウの耐久力と引き換えに一定時間使用できます)が追加され、
戦略の幅も広がりました。オーバーウェポンは使用中の武器ごとに違っており、やはり状況に応じて使い分けることになります。
基本は昔から変わらない覚えゲームです。
また、敵キャラ・音楽・ステージ構成などは、シリーズファンをニヤリとさせる部分あり、新しいアイディアありと多彩で
バランスが取れていたと思います。
3にはわずかに及びませんが、近いレベルまで気に入っていました。が、これは単なる思い入れの差でしょう。
今までのシリーズを踏まえ、上手く消化していた点に大いに好感を持ちました。シリーズものはかくあるべきでしょう。
5は、プレイステーションでも発売されているのでプレイすることは割合容易だと思います。
そういったことを含めて、お勧めです。
外伝、というのとも少し違いますが、DCで発売された「セガガガ」というゲームに、ゲーム内ゲームとして
サンダーフォースの続編的STGが入っているそうです。
その話を聞いて、セガガガのソフトは押さえたのですが、このソフトを殆どクリア近くまでプレイしないと
遊べないとのことなので、未だ未プレイです。いつかは、と考えてはいるのですが。
さて、次作に期待という締めに出来れば幸せなのですが、残念ですがその可能性は難しいのです。
詳しい事情は存じませんが、「サンダーフォース」を作った方々の殆どの方は、既にテクノソフトを退社なさっています。
一時期、作った方々が再集結し、同人ソフトでPC版「サンダーフォース6」が出るとの話があったのですが、
ある程度進んだところで、頓挫してしまったようです。
あれだけ気に入ったシリーズの続編をもう望めないのは非常に残念ですが、正直メジャーとは言い難いこのシリーズを
4作品も楽しませていただけたこと自体が、あまりない幸せだったのかもしれません。
最後に。STG好きで未プレイの方、どの作品からでもいいです。是非プレイしてみてください。
楽しめるはずです。貴方にとって思い出のゲームになるかは解りませんが、そうなることを願っています。
いつの日か続編をプレイできることを願って、終了とします。