南相木村の滝めぐり
  南相木村には、相木川沿いにいくつかの滝がある。  (いぬころの滝、おみかの滝、立石の滝、千ヶ淵滝な  ど)   これらの滝は多くの場合チャートから成る地層に架  かっている。チャートは非常に堅く、また、風化しに  くい岩石なので、川の浸食に対しても耐え、周囲の柔  らかい地層が浸食されても残るので、滝を作ることが  多いのだ。   上写真はおみかの滝全景で、中央に釣りをしている  人が写っているので滝の大きさがわかる。   この滝壺周辺で、層状チャートの観察ができる。  (左写真)  滝の壁。層状チャートは一般に強く褶曲している。
  南相木村は地質学的には秩父帯と呼ばれ、古
 生代末期〜中生代ジュラ紀の堆積岩が広く分布
 している。堆積物の一部はかつて日本の遙か南
 側の海底に積もった堆積物がプレートの運動に
 よって日本の海溝付近まで運ばれ、日本列島に
 付加したものである。
   秩父帯では一般的には、
 1.古生代二畳紀の玄武岩や石灰岩を主とする
  地層
 2.中生代三畳紀のチャートを主とする地層
 3.中生代ジュラ紀の泥岩、砂岩を主とする地
  層
 の順に地層が重なり、これら1・2・3の地層
 が逆断層を介して何回も繰り返して出現する地
 質構造を呈している。(伏臥構造という)
 (左写真)千ヶ淵滝
 

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