この荒船溶岩の直下、星尾峠・陣ヶ平・樽の沢付近
には第四紀の湖成層が存在して兜岩層(または本宿層)
と呼ばれ、この中には極めて保存のよい植物の葉、花、
カエル、昆虫などの化石を含んでいる。
この地層は大地が陥没してできた湖に堆積した地層
である。その後、湖は火山噴出物によって埋め立てら
れていった。
山を登っていくと、最初は軽石質火山灰と泥岩の互
層に始まり、次第に凝灰角礫岩が優勢になり最後に分
厚い溶岩層になっていく過程がよく観察できる。
なお荒船不動から星尾峠を経て荒船山に至る登山道
は道が崩壊しきわめて危険である。
この山の辺りは妙義荒船国定公園に属し水墨画のよ
うな急峻な岩山の景色が美しい。
(写真左上)田口峠付近の兜岩層中の植物化石
(写真左下)星尾峠の凝灰角礫岩
(下左写真)兜岩山のローソク岩
(下右写真)妙義山方向
<参考文献>
長野県地学会 編(1958)長野県の地学V
フォッサマグナの隆起過程編集委員会(1991)
フォッサマグナの隆起過程.地団研専報38.
(宮坂 晃)