(左上写真)富士見から西側を見る。国道20号線から西に向かう道路はどれもこのように丘を
越えないといけない。手前の国道20号線沿いに青柳断層が走る。
(右上写真)若宮から南方を望む。道路沿いに若宮断層が走っている。奥の丘の付根でトレン
チ調査が行われた。
多くの大学や研究者がトレンチ調査・電探・重力調査など様々な物理的手法で調査した結果、
青柳断層が逆断層(南西側が北東側にのし上げる)である一方、若宮断層は左横ずれ成分が卓
越する断層だということが分かった。おそらく地下深部では一本の断層が地表付近でいくつか
の断層に分岐し、それぞれが異なった動きをしているのだという。
<参考文献>
東郷正美,1987,茅野市坂室付近の糸静線活断層系による変位地形,活断層研究4
藤森孝俊・太田陽子,1992,諏訪盆地の活断層詳細図,活断層研究10
信濃毎日新聞編集局,1998,信州の活断層を歩く,信濃毎日新聞社
天竜川上流工事事務所,1984,天竜川上流地域地質解説書,中部建設協会
(宮坂 晃)
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