筑北村(旧坂北村)を流れる麻績川に沿っては
露頭が多く、地層の観察には適している。
このあたりは新生代第三紀中新世の青木層や小
川層が分布しているが、水平に堆積したはずの地
層が、その後の地殻変動によって褶曲や断層によ
るずれなどの変形を被っている様子が観察できる。
坂北付近では緩やかな開いた褶曲が多いけれど、
西に向かい犀川に近づくにつれて次第に、両翼の
地層が急傾斜した閉じた褶曲が現れるようになる。
これは犀川断層や糸魚川静岡構造線のように変位
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量の大きい断層の影響があるのだろう。
別所〜仁熊にかけては波長の短い背斜や向斜が
交互に現れ、全体としては大きな複背斜構造をな
しており、「細田褶曲帯」と呼ばれている。
上の写真は細田から東側に上る林道沿いで観察
される背斜構造。道沿いに、地層の傾斜方向が次
第に西傾斜から東傾斜に変わっていくのが判る。
これらのほか、別所と仁熊の境の橋の横では1
つの露頭で、きれいな背斜構造が見られる。
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