飯山長峰丘陵
 飯山市の西に連なる関田山地から飯山盆地を見下ろすと実に美しい景色が広がっている。 盆地を見渡したときに、多少なりとも地学をかじった者が一番気になるのは長峰丘陵の存在に 違いない。盆地の中央部を南北方向に小高い丘が縦断し、盆地を二つに分けているのだ。  この丘陵の東側は直線的で、西側はやや凹凸がある。このような直線的な地形の境界は多く の場合、活断層が存在している。長峰丘陵は、その東側に存在する活断層の働きによって現在 でも隆起を続けている。 (上写真)戸狩スキー場から南側を望む。中央が長峰丘陵。背景の山は高社山。更に背景は志 賀高原の山々。左側の川は千曲川。
 (上左写真)長峰丘陵の東側。直線的な境界を示している。手前の田んぼのあたりはかつて 沼地だったという。丘陵が隆起し、手前側が沈降している事の現れだ。この断層は1847年(弘 化4年)の善光寺地震の時にも活動したことが判っている。旧飯山藩内でも家屋の全壊2453棟 1515人の死者がでたと記録は伝えている。  (上右写真)飯山市内大聖寺の地震慰霊地蔵。ある修行僧の前に白衣の老人が現れ、「地震 でなくなった人を供養して欲しい」とつぶやいたので建立したという。
 戸狩からみる野沢温泉村方面 ヨーロッパアルプスに似た景色 が広がっている。

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