木島平村は馬曲(まぐせ)川、樽川の2つの河川が作る扇状地の上に多くの集落が乗っ
ている。扇状地の末端付近、木島平中学の周りには大塚、小塚、平塚、根塚と呼ばれる4
つの小高い丘が存在している。これらの丘は大きさや形から古代人が作った古墳に思える
が、そうでない。それは、これら4つの丘が赤茶けた火山噴出物から成る一方で、丘の周
囲は扇状地性の砂礫層が広がっているためだ。従って丘は近くの火山の山体崩壊による
流山だという仮説はあったが、その仮説が地元の地質コンサルタント会社(北信ボーリン
グKK)によって確かめられた。村に多く存在する深井戸ボーリング結果の分析により、扇
状地性堆積物層中に'pyroclastic'な層が挟まれていることが判明したからである。
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