野尻の石灰岩岩塊は周囲の火成岩の影響を受けて熱変成し、ほとんどが方解石の結晶体となって
いるが、この岩塊にはフズリナ化石が含まれ、黒い石灰岩中に方解石化した白いフズリナが粒状
に見えることから「野尻の米粒石」として昔から名を知られていた。
石灰岩からは Yabeina globosa Yabe 等のフズリナのほかに Bellerophon sp.等の巻貝の化石
も報告されている。いずれも古生代二畳紀の示準化石である。ただし石灰岩は中生代ジュラ紀の
地層の中にブロックとして取り込まれている。
写真は野尻の石灰岩。ひし形をした結晶(方解石)の集合体。どんなに割ってもひし形になる。
(CaCO3の結晶)
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