日本初発見隕石孔(御池山クレーター)
 大きな隕石が地上に落下すると、そのものすごい運動エネルギーによって地上に大きな穴があく。 アメリカアリゾナ州のバリンジャー隕石孔とかカナダのマニコーガン湖などが有名である。日本の ような降水量が多く、また、地殻変動が激しい地域ではかつて形成されたであろう隕石孔もたちま ち消失してしまうので見つからないだろうと言われていた。四国の高松市の地下など候補になって いる所もあるが、これぞ確かに隕石孔というのは、上村の御池山のものが日本初で、しかも唯一の ものである。
  上の写真は御池山付近の写真で、尾根がクレーターの  西側縁になっている。今から2〜3万年前に直径45mの  隕石がここに落下し、直径900mの穴が穿たれたという。   長い間、この地区の秩父帯の地質の研究を続けておら  れた地元の小学校の坂本先生が、この地域の地形や地質  構造の特異性に気がつき、更に数十年にわたる執念の研  究で、ついに証拠を見出した。それは、鉱物中に見られ  た、細かい破断面の存在で、通常の環境ではでき得ない  ものだという。   左の写真は航空写真によるクレーター全景。(クレー  ター解説掲示板より)   御池山エコーラインの道路沿いの丸数字の所には解説  版が立っており、クレーターの観察ができる。
 (写真上左)クレーターの南縁。(写真上右)チャートの岩塊。目で見ても衝撃は判らない。 (宮坂晃)

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