(写真↑)岡谷市内で最も被害の大きかった湊地区。(長野県 危機管理局より)
道路が河川と化し、水が引いた後は1m近い土砂で家々が埋め尽くされが、県職員、教
員、県外のボランティアの人々が連日スコップ、ジョレンを手に集まり町を掘り返した。
土石流は大量の雨が降った際に谷の表土が崩れ落ち、泥・岩石・剥ぎ取られた樹木な
どが渾然一体となって下流に流れ下る現象で、次々に表面の物体を巻き込みながら成長
し、破壊力がきわめて大きい。
岡谷市は諏訪湖の西部に位置し、周囲の山は塩嶺累層から成っている。この塩嶺累層
は糸静線の活動に伴って破砕が著しいうえに、熱水の活動も相まって岩石の風化が進ん
でいる箇所も多い地域である。また、植生が、根の浅いカラマツ林が多く被害を大きく
したといわれている。
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