犀川の支流の麻績川沿いに、奇岩と、それを
刻んだ清水が競演する2つの景勝地、山清路と
差切峡(さしきりきょう)がある。
(写真左)山清路風景。
対(ペア)をなしてほとんど垂直にそそり立
つ板状の岩。
これは近寄ってみると砂岩の地層であることが
判る。現れているのは、新生代第三紀中新世の
小川層の砂岩層で、おおよそ800万〜600万年前
に海に堆積した地層だ。
間のへこんでいる部分は泥岩で、固い砂岩は
浸食に耐え、軟らかい泥岩は選択的に浸食され
ていることが判る。このようなものを差別浸食
という。
岩が垂直だということは、地層が垂直にまで
急傾斜していることを意味する。周囲の露頭で
も、このように削り込まれた泥岩と取り残され
た砂岩が垂直な状態で交互に積み重なっている。
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