山中地溝帯(佐久穂町)
 佐久穂町から抜井川に沿って、山中地溝帯と呼ばれる地質区がある。地形的にも凹地となっ ているが、地質学的にも、周囲の比較的古い時代(中生代ジュラ紀以前)の秩父帯の地層に挟 まれるようにして、より新しい中生代(ジュラ紀〜白亜紀)の地層が分布している。  ここは中生代の化石を多産することから古くから注目され、多くの研究者が立ち入って有名 なフィ−ルドとなってきた。地質構造が複雑で、全容が解明されているとは言い難いが、大局 的には複向斜構造をなした上部ジュラ紀〜下部白亜紀の地層が分布していると考えられている。  上の写真は、化石を多産する石堂の風景。右側の黒っぽい地層が石堂層。左側の緑色っぽい 崖は蛇紋岩で、石堂層と、秩父帯とを界する断層に沿って貫入してきたもの。  石堂では、白亜紀の化石を採集できる。産出する化石は二枚貝、巻き貝、アンモナイト、 三角貝、ウニ、シダ・裸子植物などである。
●石堂で採集される化石●
アンモナイトと二枚貝
巻き貝
トリゴニア(三角貝)
植物(クラドフレビス)
<参考文献>  長野県地学会(1962)20萬分1長野県地質図説明書 改訂版   降籏和夫 (2001) 改訂版 長野県 地学のガイド  (コロナ社)  佐久教育会(1998)佐久教育 第31号, p.83                   (宮坂 晃)
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