飯田市の東に位置する上村は矢筈トン
ネルの開通によって便利になった。村の
中央部、上村川沿いに中央構造線が南北
に走り、また、東側の北又沢沿いに仏像
構造線が北東−南西方向に走っている。
これら二つの巨大構造線に挟まれた間
に「日本のチロル」として有名な下栗の
里やしらびそ高原がある。しらびそ高原
からは南アルプスの聖岳や赤石岳に向か
う登山道があるが、山の上級者向けの道
である。
(写真1)下栗は、山の急斜面に貼り付く
ように民家が点在している。集落の一番
高いところに広場があり、ここから見る
日没の景色は絶景だそうである。
(写真2)北又沢上流部を見る。
この谷沿いに秩父帯と四万十帯を区分す
る仏像構造線が走っている。仏像構造線
は西南日本外帯中を中央構造線とほぼ並
行に走り、九州から始まって四国を通過
し、ここ上村、富士見町の釜無川沿いに
北上し、糸魚川静岡構造線によって一旦
切られるが、川上村に再登場する。中央
構造線に劣らない大断層である。
写真で、谷の左側が秩父帯、右側が四
万十帯になる。
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