雷滝へは駐車場から急な階段を降りていく。すると次第に轟音が大きくなってくる。周囲が岩盤に
囲まれていて音が外に逃げないのだろう。「雷」の所以だ。滝の高さは28mあり、大音響とともに
滝つぼに水が落ちるさまは迫力がある。
雷滝の周囲には緑色〜茶褐色に変質した凝灰角礫岩が現れている。これはいわゆるグリーンタフと
呼ばれるもので、新生代第三紀中新世に海底に堆積した火山噴出物だ。
正面から滝を見るためのベランダまで行く途中のがけに南に急傾斜した断層が見えている。断層粘
土が10cm挟まれ、比較的大きい断層だ。この断層の方向に松川が流れていることから松川渓谷が断層
線谷であることがわかる。(右上写真の観光客のすぐ右横に断層が見える。)
滝の裏側のノッチ状の凹み(通路になっている)は自然にできたもので、松川が侵食をする際に柔
らかい層が差別侵食を受けたものらしい。
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