(↑)十二天の森の東側の崖も田切断層によるものである。この崖が断層によるものであることを確か
めるためにトレンチが掘られ、見事に逆断層が現れた。このトレンチは保存され、解説看板が立ってい
る。写真はトレンチの北側の面を撮影したものだが、今は風化も進んで判りづらい。
一般に灰色の砂利層の上に褐色のローム層が重なる層序が、ここではローム層の上に砂利層がのし上
がっているのが観察できる。下のローム層と上の砂利層の間に逆断層が存在する。
<参考文献>
地学団体研究会(1995) 信州の地質めぐり,郷土出版社
松島信幸ほか(1993) 伊那谷構造盆地の活断層と南アルプスの中央構造線
降旗和夫編(2001) 改訂長野県地学のガイド
信濃毎日新聞社編集局編(1998) 信州の活断層を歩く
中部建設協会(1984) 天竜川上流域地質図
(宮坂 晃)
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