深井面と染谷面は、古期上小湖成層の後にできた新期上小湖成層の上に神川(かんがわ)が烏帽
子岳方面から運び出した膨大な量の礫が堆積してできた堆積面だ。この面は今から2万年ほど前に
形成されたと考えられる。上の写真は染谷層の礫岩。
上田面は染谷面を千曲川が削り込み、その上に上田泥流が堆積してできた堆積面だ。この面の一
部は千曲川左岸でも見ることができる。上田泥流の発生が約1万年ほど前とされているので、この
ころに完成したのだろう。1万年前といえば古代人が狩猟生活を営んでいた時代だが、上田盆地を
埋め尽くした泥流をどのように見たのだろうか。地学を学ぶと、自分の住んでいた場所で過去に何
が起きたかわかる。そして、それはこれからも起こるという事を知ることだ。
現在の上田盆地では上田面の更に下に、現千曲川河床面がある。
(上田盆地の大きいサイズの写真は
ここをクリック。この写真に限らず、このHPではすべての
写真はアップロードの際にダウンサイズしてあるが、教材として使用したい大容量 <約300kb程度>
の写真が必要であればメールで連絡ください。送信します。尚、最初から容量の小さいものしか
ない写真もあります。)
(宮坂 晃)