横川の渓流の中に蛇石と呼ばれるきわめて見事な貫入岩脈がある。これは堆積岩の黒色粘板岩の層理 面に沿って閃緑岩が迸入して岩床を形成し、この岩床をペグマタイト(解説のページ参照)質の石英脈 が、規則正しく百数十条貫入しているものである。このような貫入岩体は形式や規模から言って世界に 類例がなく、学術的に貴重なもので国の天然記念物に指定されている。(掲示板より)
蛇石は大小二脈あり、平行して走 っている。大きい方は長さ87m、 水の上に出ている部分は半分にも満 たない。小さい方は長さ17m程度 で、岩脈は水面上の川岸の壁にも続 いているのが観察できる。 この蛇石には、心優しい2匹の親 子の大蛇の言い伝えが地元で残って いる。 なお、岩体は川の中にあり、放っ ておくと苔むしてしまうが、いつ見 ても見えやすいように地元の方がた わしで定期的にクリーニングしてく れていることも忘れてはならない。 (宮坂 晃)