第一章











事件は解決した。
今、マンドラゴラは教会に連れて行かれ、待ちかまえていた村立小学校女生徒による
袋叩きの目にあっている。
すぐに宗教裁判が開かれ、Vボスは禁固5年、他のバルチャーは禁固3年となった。
押収された下着類千点以上は女生徒達の希望により処分されることとなった。
バルチャー艦とMS5機は全て処分、生活物資を作るために利用されるらしい。

そして、三日後。

三日ぶりにジュジュの瞳が開く。
ジュジュ「ふわぁぁぁ。」
ガロード「やっと起きたぜ。」
ティファ「一時はどうなることかと思いましたよ。」
ジュジュ「私の降神術すごかった?」
ガロード「凄いというか、何というか・・・・。」
ジュジュ「降神術を使ってるときの記憶は私にはないの。
でもこうして眠ったあとはとても気持ちがいいのよ。」
ガロード(あんだけ暴れりゃあなぁ・・・。)
ジュジュ「とにかく、私はもう大丈夫よ。」
ティファ「ええ。よかったです。」
ジュジュ「ねえティファ。」
ティファ「なんですか?」
ジュジュ「・・・もう丁寧語使わなくて良いわ。聞いてるだけで何か疲れるもの。」
ティファ「・・・・・分かったわ、ジュジュ。」

シャギア「どうやらジュジュ様はお目覚めになったようだ、オルバ。」
オルバ「あの時は凄かったからね、兄さん。」
シャギア「腹ごしらえをしたらすぐにでも出発するらしぞ、オルバ。」
オルバ「送迎会でも開くのかい?兄さん。」
シャギア「ああ、あの2人に御礼を言いたい人も沢山いるらしいからな、オルバよ。」
オルバ「じゃあ、早速手配しておくよ、兄さん。」
シャギア「頼んだぞ、オルバ。」

オルバは携帯電話を取り出し、実に簡単に手配を済ませた。
絶対に他人が入り込めないような会話を交わしながら廊下を歩いていく。
そして教会の一番奥にある開かずのトビラ、シャギアは一枚のタロットカードをトビラに当てる。
ぎぃぃぃぃぃと音が鳴ってトビラが開いた。
さらに階段を下りていくと、その先にあったのは格納庫。

シャギア「どうやら完成したようだな、オルバよ。」
オルバ「うん、上出来だね、兄さん。」
シャギア「新連邦の馬鹿共が作った「アレ」よりも「コレ」はかなり良い出来だな、オルバよ。」
オルバ「早く使ってみたいよ、兄さん。」
シャギア「いずれチャンスはある。」

そして次の日。

ガロード「おお、みんな!」
女生徒「グリ・・・・ガロード様ー!」
女生徒「ガロード様ー!」
女生徒「ガロード様ー!サイン下さい!」

オルバ「済みませんでした。貴方が非常勤ジュジュ様親衛隊隊長だったなんて。」
ゴチンコ「普通の人に見せかけてるからな。ま、気にするなよ。」

ティファ「有り難う御座います。貴方が「オルク」だったなんて。」
シャギア「ジュジュ様MS親衛隊は一応非公式だからな。「村を守る正義のオルク」としておく必要があったのだ。」
ティファ「それに、マスドライバーと宇宙船を貸して頂けるなんて・・・。」
シャギア「全てはジュジュ様の安全のためだ、気にするな。」
ティファ「ええ・・・。」
シャギア「どうした?」
ティファ「あそこ・・・。」

ティファが指さした先には、女生徒に囲まれサインを求められているガロードの姿。
シャギア「あの時期の男などあんな物だ。」
ティファ「シャギアさんにもあったんですか?」

シャギア「我々は12の頃から連邦軍のNT研にいたからな。訓練の繰り返しだった。
ほかの物はフラッシュシステムを使いこなしていくのに、どうして我々だけが出来ないのか・・・。
毎日考え続け、いつもフラッシュシステムの訓練をする度に嘲笑をうけ、見下された。
そして、ついに「カテゴリーF」の烙印を押され、軍からはじき出された。
その時我々は決心したのだ。我々を嘲笑し、見下し、我々の思春期を奪った全ての者を抹殺することをな。
結果はこの通りだ。我々は失敗し、そして今、ニュータイプではなく、
「降神術」という誰も持たない力を持つ少女、ジュジュ様を信仰の対象とすることで心の平穏を保っている。」

シャギア「・・・ふっ。よけいなことを喋ってしまったようだな。」
ティファ「いいえ・・・。」
ティファは今、自分が感知することが出来ないシャギアの心の奥底をかいま見たような気がした。

ティファ「でも、ジュジュちゃんも人間、私も人間、シャギアさんも人間ですよ。」
シャギア「・・・。」

ティファ「私達がD.O.M.E.にふれたとき、D.O.M.E.はこう言っていました。

D.O.M.E.「たとえどんな未来が見えたとしても、それを現実の物としようとしない限りそれは手に入らない」

ティファ「そして、ガロードは私の見た夢(=未来)を変えてきました。
「力がない」からって諦めないで下さい。未来を作るのに特別な力なんて必要ないんです。
もちろんシャギアさんだって、オルバさんだって未来を作れるんです。」
現に今、この村で幸せに暮らしているじゃありませんか。」

シャギア「そうだな。確かにこの暮らしは誰かに予知された物ではないな。
胸のつかえが取れた気がした、感謝する。」
ティファ「いえ・・・。」
シャギア「どうした?」
ティファ「いえ、何処かで臭がってる精霊のような物が見えたような気がしました・・・。」
シャギア「まだ疲れがとれていないのか?ならばもう一泊休むといい。此処には我々が新連邦時代に稼ぎ、
さらにバルチャーからちょろまかした金が隠してあるからな、経済面での心配はいらない。」
ティファ「そんな、滅相です。」

ジュジュ「学校の生活はどうなの?」
女生徒「うん、先生が凄く厳しくてね〜。でもたまに面白いこと言うから授業止めらんないんだよね♪」
ジュジュ「へぇ〜。私はいつも家庭教師が教えに来てるからなぁ〜。」
女生徒「家庭教師なんて辞めちゃいなよ。学校来た方が絶対面白いって!」
ジュジュ「うん!でもここだけの話。ちょっと耳貸して。」

女生徒(なに?ジュジュちゃん。)
ジュジュ(実はね、私、ガロード達と一緒に旅に行こうと思うの。)
女生徒(!!!!!)

ジュジュ(ガロード達と一緒に、もっともっと外の世界を見て回りたいのよ。)
女生徒(そんな・・・。折角今日こうして話が出来たのに・・・。)
ジュジュ(大丈夫。ぜったいまた帰ってくるから・・・。)
女生徒(約束だよ・・・。)
ジュジュ(一回り成長して帰ってくるわ。)


そうこうしているうちに瞬く間に一日が過ぎ、出発が一日延びてしまった。

ガロード「いよいよ明日だな。」
ティファ「ええ。あの月に何がおきたのかしら。」
ジュジュ「月か・・・。どんなところなのかな・・・。」
ガロード「今はMW送信施設は発電施設に転用されてるから、故障か何かか?」
ティファ「何とも言えないわ・・・。」
ガロード「だけど、あれ以来月では何も起きてない。どうやら、今回はあまり急ぐ必要はなさそうだな。」
ジュジュ「とにかく、今は寝ましょ。」
ガロード「賛成。」
ティファ「じゃ、みんなお休みなさい。」
ガロード「おう、お休み。」

翌日、封印処分をうけた村のはずれにあるマスドライバーの封印処分が解除され、
シャトルが一年ぶりに姿を現した。
みんなが集まって、送迎会の準備をしていた。

ガロード「みんな!!」
イザベル「帰ってきたら、またこの宿に泊まっておくれ。」
女生徒「サイン下さい!」
ティファ「すごいわね・・・。」
ジュジュ「みんな・・・。」

ゴチンコ「ガロード!帰ってきたら俺の剣術ならわねえか?」
ガロード「遠慮しとくよ・・・。」
シャギア「くれぐれもジュジュ様を頼んだぞ。」
オルバ「何かあったら、ただじゃ置かないよ?」
ガロード「分かってるって。」
シャギア「金で困ったら、コレを使うといい。」
ティファ「コレは・・・クレジットカード?」
シャギア「金は腐るほどあるから心配いらない。アマネセル5隻は作れるぞ。」
ティファ「済みません・・・。」
シャギア「気にするな。」

ついに3人はシャトルに乗り込む。

兄弟「では、ジュジュ様、お気をつけて!!」
ジュジュ「心配しないでねーーー!!」
ガロード「シャトル、でるぜ!!」
ガロードが操縦桿を握り、シャトルを始動させる。
シャトルはもの凄いスピードでマスドライバーを滑走し、翔んだ。

村民「いってらっしゃーーーい!!」

かすかに聞こえた村民達の別れの挨拶をきき、3人は宇宙に上がっていった。


第一章 完結

次回予告

少年少女達は宇宙の大海原にこぎ出した。
大海原で船が故障し、仕方なく寄ったコロニー「ポトマ」で、
少年少女は運命的な出会いを果たす。

第二章 「天界の王国(キングダム)」







あとがき
いかがでしょうか。じつは、小説投稿はコレが初めてなんです。
妙にダラダラしてしまいましたが、(0〜一章エピローグまでの経過日数10日前後)
まあご了承下さい。
今回は「魔法陣グルグル」より「ジュジュ」と「ゴチンコ」を出してみました。
何かキャラ変わりすぎですが気にしないで下さい。同姓同名の別人です(汗)。
ジュジュはレギュラー、ゴチンコはまたあとに出すつもりです。
今回はMSがたった3機種しかでてきませんでしたが、(しかも全部ドートレスタイプ)
次章は結構でてくると思います。多分。
ちなみに、各章は3人が活躍するフィールドが変わるごとに変えて行くつもりです。
では、次回をお楽しみに・・・・。BYジュジュ