かつて・・戦争があった、一つのコロニーの独立運動に端を発した紛争が 地球とコロニーの全面戦争という最悪の事態を迎えた。 戦争が膠着状態に陥って8ヶ月宇宙革命軍は地球に甚大な被害を引きおこす コロニー落としを切札に地球連邦軍に降伏を迫った、それに対し連邦軍は 極秘に開発していた決戦兵器「ガンダム」を導入徹底抗戦の構えを見せた そしてGX9900即ちガンダムXがサテライトキャノンを発射、 コロニーの迎撃に成功する、 しかしこの一撃が人類最大の悲劇を生み出す事となった 勝利を焦った革命軍は作戦を強行、地球連邦軍も一歩も引く事無くこれに応戦 戦いは泥沼となり全てが滅んだ・・もはや戦争に勝ちも負けも無かった、100億を 誇った地球の人口は100分の1にまで減少・・人々はこの勝ちも負けも無い戦争に ただ茫然とするしかなかった・・そして・・15年の月日が流れた・・・。 街のメインストリートには多くの商店が出回り、どの店にも人が溢れている、 だがこんな街にも戦争の傷跡がしっかりと残っている・・街の中央広場にはそれはあった かつてのコロニーの残骸が深々と突き刺さっている、何時倒壊するかも解からないこの「物」 の下で人々は暮しているのだ、この街の名はセントランジュ,ガンダムXの物語はこの地で始まる そんなある日の昼下がり、街が騒然となった。流れMS乗りである、彼らは前大戦の遺物である MSを使い各地の街で略奪を繰り返しているのだ、人々は一致団結し敵MSを破壊しようとするが 歯が立たない、その時MSに向かって単身向かう一人の少年がいた・・彼の名は「ガロード・ラン」 彼がMSのカメラに瓶状の物を投げつけた、その途端辺りが閃光に包まれた、 フラッシュ・グレネードである。MSのパイロット、クロッカは不意を突かれ、 どうしようも出来ないでいる、再び目が見えるようになった時に彼の前にガロードがいた クロッカが目を慣らしている間にガロードがMSのハッチを開けクロッカに武装解除を宣告した。 「いわゆる ホールドアップって奴?」 どうする事も出来ずにコックピットから投げ出されたクロッカを待っていたのは 住人による釘つけバットによる制裁攻撃だった(痛そぉ・・) その様子を見ていた一人の老人がほとぼりがさめた後一人の老人がガロードに声を掛けた 手に入れたMS(クロッカの奴です)を質に入れ、彼に用件を尋ねるとその老人は自らを ライク・アント、と名乗り用件を話し始めた。彼の話によると、戦後世界でMSの売買を行う バルチャーの一味に一人の少女が誘拐され彼女を救い出して欲しいと言うのだ、ガロードは は依頼を了解し行動を開始する。 ガロードは指定された陸上戦艦「フリーデン」に潜入し内部を探索し始める。その船内の 金庫室で彼はMSのコントロールユニットと思しき物を手に入れる、そしてガロードはとある 一室に辿り着く、そこにいたのは依頼され探していた少女「ティファ・アディール」であった。 「待って・・いました」 連れ出す筈なのに連れ出されたと言った感じだろうか、ティファを乗せてガロードは フリーデンを脱出し、ライク・アントの元へと向かう、しかしガロードがライクにティファを 引き渡そうとした時に、ティファがライクを拒絶したのである、このまま彼女を引き渡すのに 疑問を抱いたガロードはティファを連れライクの元を離れる、それに対しライクはMSに自ら 乗り込み、追撃を開始する。ライクは仲間と共に攻撃を繰り返すがティファの予知能力に近い 力により攻撃を免れる、そうしている間に、2人は旧連邦の工場跡に侵入しそこで新品の 「ガンダムX」を発見しそのコックピット内へ入る、敵の攻撃を受けてはいるが効果は殆ど無い ガロードがいざ起動させようとすると右のコントロールユニットが無いではないか(!) 万事休すかと思ったがふとポケットに手に入れるとフリーデン内で手に入れたGコンがこれは 嬉しい、期待に抱きつつGコンを右のユニットへ突き刺す(壊れないかなぁ)とガンダムXが 息を吹き返したように起動し、いとも簡単にライク等が搭乗していたドートレスをぶった斬ります ティファを奪還しようとするフリーデンは、「ウィッツ・スー」と「ロアビィ・ロイ」を 出撃させ、月下の下に3機のガンダムが照らしだされる・・ GXの姿をフリーデンのメインモニターで見たジャミルは思わず座席を立つ あれは・・かつて・・ 「月は出ているか」 「は?」 問われたサラ・タイレルも困惑気味である。彼女に対し再び問い掛けるジャミル 「月は出ているかと聞いている」 サーベルを構えレオパルド、エアマスターと対峙するガロード その背後には金色に輝く満月が浮かんでいた・・