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96 2002年5月27日
発行: 日本共産党上田市議会議員
金 井 忠 一
E -mail chuichi@po2.ueda.ne.jp
http://www2.ueda.ne.jp/~chuichi/

市町村合併シリーズ NO、1

市町村合併は上からの押し付けでなく住民の合意で

 市当村合併について毎日のように、新聞やテレビで報道されている。上田市においても組織改正があり、合併推進室が設置された。5月20日の人事異動では、広域合併に関する調整および推進を図るため、総務部に課長級の室長と、係長、担当が新設された。
 今後、地区懇談会を連合自治会単位(17ケ所)で開催し、住民への情報提供をしながら、20万都市を目標に、秋までに合併の枠組みを決定したいと言うことである。(市議会「合併研究特別委員会」での母袋市長あいさつ・・4月12日開催)
 いったい、上田市の将来はどうなるのか・・・?
 そこで今後、市町村合併についてのシリーズで、全国各地の状況や、上田市における各種情報をお知らせしていきたいと思います。
今なぜ合併か・・・
 現在すすめられている合併問題は、上からの押し付け、国による強力な合併推進のもとでおこなわれていることが特徴であります。
自治体の合併問題は国が目標を決めて上から押し付けるのではなく、あくまでも住民の意思を尊重して決める問題であるという立場が基本であると思います。
財政困難だから合併とよく言われますが・・・
 国が進める合併の本当の理由は、地方自治体にまわすお金(地方交付税)を減らしたいということです。そのために、自治体リストラを行っていくということです。「今ある3千の自治体が、1千になれば4兆円から5兆円が削減できる」と言っています。しかし、今でも財政が厳しい小さな自治体が、一緒になっても現在の厳しい財政状況の根本的な解決にはなんらなりません。

『今後の日程』
5/27 議会運営委員会(6月議会について)
  28 (社)上田地域シルバー人材センター通常総会
29 市議会「議員定数研究委員会」
31 社団法人上田市産業開発公社総会
6/ 1 国分自治会代議員会
4 市議会6月定例会召集
   8 「子ども達に豊かな保育を」上田市連絡会結成
  10〜12 市議会一般質問
  13 議会報編集委員会
  14 厚生委員会
  23 上田市消防団ポンプ操法大会(上堀グラウンド)
  24 市議会最終日(委員長報告・質疑・討論・採決

地方自治を守ることは憲法に基づく政府の責任・・・

地方自治は憲法の大原則です。日本中どこに住んでいてもその自治体が裕福か否かにかかわり無く、行政のサービスを保証することは政府の当然の責任であります。大銀行への公的資金のつぎ込みは何十兆円。それと比べて一億2千万人を超える国民が暮らす自治体に対する地方交付税の総額は約22兆円です。何が何でも、平成17年3月までに、国からもらえるお金をもらうために(私たちの税金ですが)合併などと言うことは、拙速すぎます。税金の使い方をもっと変えていくことのほうがより大切であります。今日の、市町村合併問題は国からの押し付けられたものであるが、合併の是非の論議はこれからの地方自治、まちづくりを考えていくチャンスでもあります。合併論議は、「先に合併ありき」ではなく住民主体の街づくりをどのように進めていくかと言う論議の延長線上で、徹底した住民参加と情報公開をもとに、時間をかけ論議されていくべきであります。
ひ と こ と(忠)
5月4日、養父の49日と養母の一周忌法要を一緒におこなった。養父は7年前から3回の脳梗塞により、最後は痴呆が激しく、介護保険のお世話になりながら在宅で介護してきた。養母は肺がんになりつつも、5年間に4回もの手術に絶えながら頑張って最後まで生き抜いてきた。
私にとっても、この7年間は激動であった。市役所を退職し、二回もの激烈な選挙を戦ってきた。この間、長女と長男も結婚し、2人の孫も生まれた。今年は、二男が結婚予定である。多くの皆さんに支えられた7年間であり、親のありがたさをしみじみ感じた一日であった。

市議会「厚生委員会」行政視察行う  5月8日〜10日

平成14年度の「厚生委員会」行政視察を、5月8日から10日にかけて実施いたしました。場所は山形県村山市、岩手県沢内村、岩手県江刺市であり、医療や福祉の先進地を中心とした視察でありました。その概要を報告いたします。
山形県村山市
 「ひとりぐらしねたきり老人ゼロのまち宣言」した市
 村山市は人口29,588人の市であり、中心部を最上川が流れ、古くから村山米や繭の生産地として知られ、近年はサクランボ、スイカ、じゅんさいなどの特産地として名高く、美しい自然を誇る小都市です。
 全国各都市の中で、家族の同居率がトップのまちで、多くの家族が同居し一緒に暮らしながら農業を基盤とした生活を営んできた。近年少子化と高齢化を迎え、病気や寝たきりにならないような予防福祉に重点をおいている。 
 お年寄りの安心を願って市民が高齢になっても不安が無い地域社会の実現に向けて、地域ぐるみの相互扶助活動の推進に積極的に力を入れている。介護保険の導入により特別養護老人ホームやデイサービス等もあるが、何よりもすばらしいことは介護保険のお世話にならないように、色々な予防事業を旺盛に行って、医療費が抑制され健康保険事業がしっかり行われていることである。
 今までに、基金の取り崩しはしておらず国民健康保険税の収納率も約99%である。
健康増進事業の拠点施設「クアハウス碁点(ごてん)」昭和57年にオープンした、全国初の厚生省認定を受けた健康増進施設であり、市内の高齢者や老人クラブなど市民が組織したグループの活動を支援し健康増進に役立っている。
 12年度は57団体延べ5,606人が参加している。
 野外の温泉プールや、サウナ、大小12種類の風呂があり、トレーナーも男女4人がいて運動も指導している。
 私達も早速指導を受けて軽い運動をして、疲れを取ることができた。宿泊はクアハウスを利用しゆっくりした。
公民館を利用したミニデイサービスが各地域に村山市は介護保険の認定にかかわらず、各地域にある27ケ所の公民館等を利用して、ボランティアの皆さんの協力で、特徴あるコミュニティづくり事業を実施している。
 誰もが住みなれた土地で暮らしていくための、気軽に立ち寄れる憩いの場所である。
お寺の境内にある施設を利用してお年寄りが楽しんでいた
山形県村山市公式ホームページ
岩手県沢内村
生命を大切にする村沢内村は人口4,129人。65歳以上の老人(高齢化率)は1、344人で32.5%。面積は286.22kmで上田市の1.6倍。11月から4月までの5ケ月は降雪量2mに達し、特別豪雪地帯に指定されている。
 かっての村は、雪と病気と貧困にあえいでおり、雪が経済活動を阻害し、貧困の原因となり、貧困であるから病気になっても医者に看てもらえない。病気はさらに貧困を増すという悪循環が続いていた。
 老人医療費10割給付始まる(医療費が無料)昭和35年12月から、65歳以上の高齢者に医療費の10割給付を始めた。これは、国の施策に先駆けたもので、翌36年4月から60歳以上と乳児にその対象を拡大した。
 社会的に弱いとされている、乳児と老人は医者にかかる場合、お金を出さなくてもよいという制度になったのです。
 その後、母子家庭、寡婦、重度心身障害者(児)、精神障害者等にも拡大された。すばらしいことに、国は施策を辞めたが、沢内村は現在もこの施策を村独自で続けている。
村のシンボル「沢内病院」(昭和51年新築)
沢内病院を中心とした保健医療活動で健康な村に
 村の予算(一般会計)の中で、保健福祉関係の予算は、25.4%を占めていることからみても、住民の生命を守る村の意気込みがうかがえる。
 昭和52年度より、沢内病院の新築に合わせて総合成人病検診(人間ドッグ)の事業を開始した。今までの、成人病対策の重点事業であった地域巡回検診は、住民の就労状況の変化に伴い、壮年層の受検者が激減し、大きな曲がり角にさしかかっていた。
 そこで、最も働き盛りの(35歳から59歳)の人たちに対して、年1回の人間ドッグを全員が受けられるようにしている。自己負担は一人6,215円と安くでき、病院と保健福祉課が連携して実施していた。全員が、成人健康手帳を持っており、住民の健康をきちんと行政が管理していた。
(紙面の関係上江刺市の総合福祉ゾーン視察は割愛します)
沢内村ホームページ
沢内村国民健康保険沢内病院ホームページ