阿智村昼神において昭和48年、鉄道建設のためのボーリングをした際に地下数十mから温泉が
湧き出した。こうして偶然に発見、開発されたのが昼神温泉郷である。泉質はアルカリ性単純硫
黄泉、アルカリ性単純温泉などの報告がある。(上写真 昼神温泉。阿知川に架かる橋より)
● 昼神温泉の地下温度について ●
昼神温泉周辺は地質学的には領家帯に属し、領家帯に貫入してきた清内路花崗岩が広く分布し
ている。領家帯では中生代〜新生代初頭にかけて何回かの花崗岩の貫入が生じた。これらの花崗
岩のうち、濃飛流紋岩類より古いものを古期、新しいものを新期と分類していて、清内路花崗岩
は新期花崗岩メンバーである。(今から8000万年前に貫入したとされる。)
花崗岩の年齢が古く熱源には乏しいが、この付近に発達する断層帯により地下深くまで達して
いる水脈が存在するらしい。