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2月17日(土)晴れ
一人一人が大切にされる社会を選択してきた
「百聞は一見にしかず」というが、実際に8時間もかけて、遠い北欧の福祉の先進国といわれるところに来る事ができた。そして多くのことを学ぶことができた。日本では考えられないような福祉の施策が、実際に実施されている様子をそれぞれの人々をとおして学べたことは本当にありがたいことでありました。
スウエーデンの国民は、一人一人が大切にされる社会システムの中で生きている。50年かけてそのような社会を国民が選択してきたのであります。
 日本の現実は、高齢者になるほどお金がかかる。病気になっても、お金がなければ医者に行くこともできない。さらに、介護保険の導入により、保険料は有無も言わさず年金から天引きされてしまう。サービスを受ければ1割負担である。財布とにらめっこしながらサービスを受けるのである。何と悲しいことでありましょう。
これが日本の現実であります。それを選択しているのまた、私達国民であります。
AM10:30 ホテル発
 通訳でお世話を頂いた訓覇法子さんが見送りに着てくれ、空港まで同行してくれた。
PM12:20 ストックホルム発 デンマークのコペンハーゲン・カストラップ空港に13時35分につく。
 カストラップ空港を15時40分発が機械の故障で、2時間以上足止めとなる。その為、空港内でお土産を買うなど、自由な時間を過ごすことができた。PM6時25分 日本へ向けて、10時間50分もの長い岐路につく。
今、北欧の福祉が光っている
 北欧の福祉は民間委託も取り入れつつ、動いている。委託でも日本と違うところは、安上がりを目的としているのでなく、質の向上を目指している。その根底に、住民一人一人に対して、安心できる福祉を追求しているのである。その姿は感激である。 こんなに一人一人の人間が生まれた時から、高齢者になり亡くなるまで大切にされているということはすばらしいことである。 「北欧の福祉は税金が高いからできている」と言う日本人がいる。しかし、今の日本で税金を今までより多く払ったとして、果たして医療や福祉が前進するのであろうか。 一人一人の人権を守り、尊厳を守り、病気になっても安心して生活していけるシステムの構築ができるのであろうか。 消費税導入のときも、その目的は福祉のためであった。しかし、本当に消費税が高齢者福祉のために、使われているのであろうか。今までより、いっそうの高齢者福祉の後退が推し進められている現実である。 北欧は、働けるときは税金を多く払い、子供達の教育を無料にし、自らが高齢者になったときは年金や福祉の手厚い恩恵を受けているのである。その権利を持っているのである。 社会全体が、更なる福祉の向上目指して、試行錯誤を繰り返しながら前進しているのである。新しく変化する北欧の福祉は本物である。
2月18日(日)PM12時45分成田空港につく。
  長時間の長旅の疲れはあるが、健康で帰ってこれたことがうれしい。空港では、参加者はそれぞれの帰宅方法が違うのでバラバラになってしまったが、思い出を体いっぱいに感じて自宅に向かった。・・・体力勝負の長い視察であった。
あとがき
  2001年2月11日から2月18日まで、新しく変化する北欧の福祉の視察と言うことで、「富士国際旅行社」主催のデンマーク・スウエーデンの福祉視察に参加することができました。
  今日の日本における福祉政策は、高齢者を真に大切にするということでなく、口では大事にしなくてはいけないと言いつつ、その後退ぶりは深刻なものがあります。 国は財政が大変だと言いつつ、批判されているような、無駄な公共事業に相変わらず多くの予算を使っている。そのしわ寄せが、少子高齢化社会が到来しているにもかかわらず、弱い子供や、高齢者、障害者に及んでいるのである。
  議員として、地方議会にお世話になっていて一番多くの相談事はお年よりのことであります。このごろは介護保険に伴うお金のことであります。しかし、どんなに一生懸命に相談 に乗っても、法律の大きな壁にいつもぶつかります。
  戦前、戦中、戦後と苦労してきたお年よりの皆さんが、安心して老いていけるような社会をどうして作る必要がある。これは6年間議員をしてきて何時も思っていたことであります。
  今回の視察で一番に思ったことは、国が福祉を充実しようと言う方針を持って、継続的に行政が遂行されれば、国民はそれを支持し、職員も目を輝かして働くことができると言うことであります。 そんな国が、現実に世界に存在していると言うことであります。 そして、どのような国を目指すか、その選択権もまたこれから日本に生きていく私達にあるのです。
  視察で経験したこと、直接自分が感じたことを力にして、上田市の発展と福祉の前進のために、一生懸命頑張っていきたいと思います。

  今回の視察でお世話を頂いた、通訳の宮下孝美さん、訓覇法子さん、また、参加者の行動に何時も気を使っていただいた添乗員の窪田耕介さんに心から感謝を申し上げます。
参加者とともに
スウェーデン市庁舎の前で
レーラン湖の中にある教会をバックに
参加者は9人と少人数であり、何時も家庭的な雰囲気の中で、視察をさせていただきました。参加者の皆さんのチームワークのよさと、向学心には大変学ばされました。有難うございました。
  最後になりますが、多くの募金を頂き視察をするためにご協力いただきました皆さんに心から御礼を申し上げまして、視察の報告とさせていただきます。
2001年4月15日
金 井 忠 一