大勢の人に、見られほめられ喜んでもらって,ちょっぴりおすましどうかしら？

でもね、ほんとはね、あなただけには打ち明けるけど、

夜な夜な黄色い歓声を上げて盛大なパーティーしているの、だーれにもないしょ。

もしも､母さんがしからなきゃ､咲いたさくらのあの枝へ、ちょいとのぼってみたいのよ。

一番目の枝までのぼったら､町がかすみのなかにみえ､お伽のくにのようでしょう。

三番目の枝に腰かけて、お花のなかにつつまれりゃ、私がお花の姫さまで、ふしぎな灰でもふりまいて、咲かせたような､気がしましょう。

もしも誰かがみつけなきゃ、ちょいとのぼってみたいのよ。

金子　みすゞ   (  さくらの木  ）より　

　　　　　ニリンソウ　　

二つづつの花びらがひそひそと内緒話

　　　　白の妖精たち

　　　　イカリソウ

　　　クサノオウ

　　　キランソウ

　　　キジムシロ

　　　ムラサキサギゴケ

　　　スミレサイシン

　　　タチツボスミレ

　　ホタルカズラ

　　　　マルバシモツケ

　　　ツツジ

　　　アケビ

　　　　フジ